西蓮寺 八鶴堂

市街にあって、荒廃状態になっていた寺の移転新築工事である。敷地は、洛北郊外岩倉の住宅地が、北端に至って途切れるあたりの山裾の斜面地である。
方相と円相を形象化した9.5m角の母屋に、八角形の屋根を被せた形となっており、その正方形と八角形の組合せはベースモチーフとして、内外共に反復使用している。特に内部は、光を吸収し、視線を光の降る上方へ向かわす漆黒の漆喰壁、中心のトップライトに収斂しながら上昇感を与えた人天蓋、八角形の屋根形をそのまま露わした小屋組み -特に施工上、難を極めた放射状の扇直木- 、及び、内陣の独立性を高める巨大な四天柱等により、求心性が高く、非日常的な聖性が強く感じられる空間にするように努めた。
八鶴堂の命名は、工務店の制作した1/20の模型を見た、別寺の僧侶が、「鶴が舞い降りたみたいですね」と感嘆したことからの着想である。

Information

所 在 地 京都市左京区 構  造 木造
敷地面積 2,083.09㎡ 階  数 地上2階
建築面積 278.63㎡ 用  途 寺院
延床面積 304.93㎡ 完成年月 平成3年4月